全ての始まりは2012年の交通事故
画像は彼女のMRI画像(手術前)
2012年、彼女は家族で末っ子の出産を控えた母親がインフルエンザになってしまった為、病院にお見舞いに向かう途中の出来事でした。右折待ちで止まっていた彼女の乗った車に後ろから車が追突してきました。家族全員怪我をして病院へ行く事になりました。 彼女は首に痛みがあった為、整形外科でMRI検査を受けると、医師から脊髄空洞症と診断されました。しかし、担当医師は専門分野では無い為、大学病院の脳外科への紹介状をもらい、大学病院ではキアリ奇形に伴う脊髄空洞症との診断。 先天的なもので交通事故とは無関係との事。しかし、医師はキアリ奇形、脊髄空洞症、共に原因不明と話す。 聞きなれない病気と症状を両親は調べ、慈恵会医科大学病院に辿り着いた。専門医から病気についての説明を受けたが、脊髄空洞症という病気は非常にゆっくり進行する病気で、脊髄を内部から圧迫する病気との事。原因に関しては解明されていないと話す。しかし、小脳の一部を切除する事で空洞化は改善するとの事。脳を切るなど、聞くだけで恐ろしい話だが、このまま治療を行わなければ最悪突然死、または麻痺等で歩けなくなる可能性もある。また、神経症状が出てしまった場合、症状は治らないとの説明を受け、苦渋の決断だったが減圧術の手術を受けた。
手術したのに....
*減圧術後病院で、生まれたばかりの弟と手術の為に会えない寂しさからカエルのぬいぐるみを弟に見立てている様子。
一大決心をして手術を受けたが、空洞が全く減少しない。術後の診察でも珍しいケースと話すだけで改善が見られない原因は不明。
3か月毎のMRI検査。手術後、約2年を経て空洞が減少してきた。明るい兆しが見えたかに思えたが...今度は脊柱側弯症が発症してしまった。
側弯症は日本では整形外科の管轄となる為、この頃より脳外科と整形外科を渡り歩く事となった。
空洞症は減少していた為、半年に1回程度MRI検査で経過観察。側弯症は装具を作り進行しない様にしていたが、成長と共にどんどん曲がって行く。
側弯症の角度が50度を超えた辺りから、彼女は手術を視野に入れて治療を受けていた。
しかし、側弯症の手術を検討していた時に脊髄空洞症が再発してしまった。
ここで治療の壁に当たってしまった。整形外科医は側弯症の手術をするには空洞症がある為、神経を圧迫する可能性があるので空洞症の治療をして下さいと言う。
また、脳外科医は現在の症状から考えると空洞症の治療はリスクが高く余程痛みが強い場合以外は進められないと言う。
どちらにしろ、現在側弯症の角度が80度の彼女は固定術を行わなければ椎間板や胸骨の歪みで呼吸障害の可能性もある為、治療をしなくてはならない。
固定術をする為には空洞症を治療しなければならない。結果、空洞症の治療が必要となった。
日本で治療?バルセロナで治療?
バルセロナからの診療所からの見積もり画像

そんな時、バルセロナキアリ研究所という医療機関を見つけた。
研究所の見解は彼女が患っている病気は一つの原因で成り立っていると言う。脊髄の先端にあたる場所で終糸という部分に牽引があり、これらの病気が起こっていると言う。早速、バルセロナに彼女のMRI画像を送り、画像診断をもらう。
結果、終糸の牽引が原因との事。これを踏まえて、国内でどの様な治療が選択しとして有るか、担当脳外科医と話し合う。
選択肢は空洞短絡術か終糸切断術の2つになった。空洞短絡術は難しい手術で空洞にチューブを入れて髄液を抜く方法。詰まったりするとリスクが高い手術を複数回重ねる可能性がある。
終糸切断術はバルセロナと内容的には同じで、国内で終糸切断手術を選択した。しかし、国内で行う手術は骨を切取る手術の為、整形外科医と相談すると固定術に影響する可能性が出てきた。
バルセロナは何が違うの?疑問が出た為、再度キアリ研究所に問い合わせると、フィルムシステムという手術法で顕微鏡を使い骨に触ること無く終糸を切断出来るという。
今後の手術を考えると選択肢は一つになった。
彼女自身は脊髄空洞症よりも脊柱側弯症を気にしています。
*現在の側弯症状態画像、曲がりすぎて腰椎の椎間板が心配な状態。

彼女は現在、脊髄空洞症の症状はまだ軽微です。同じ病気の方と比べると痛みや麻痺が無いからです。あるのは今は解離性感覚障害のみです。右足の温度感覚が無く、くすぐっても平気です。不便な事はお風呂が熱い時に片足だと気づかない事があったり、凍傷になりかけても感じない為、気にして患部を見なければいけない事くらいです。
普通の生活をしている分にはちょっと不便なくらいで大きな問題ではありません。
しかし、空洞症は怖い病気でゆっくり進行して行きます。
まだ痛みが無いからだとは思いますが、背骨が出っ張っている事の方が彼女からすると大きな問題です。
側弯症が進行する前は祖母と一緒に公衆浴場に行くのが好きでしたが、側弯症が進むと周りの目が気になり自宅のお風呂しか入っていません。
ネガティブな発言をする時も「サユは背中が曲がっているから...」と見た目をすごく気にしています。
彼女は普通の女の子なんだとつくづく実感しました。 コンプレックスに感じている側弯症を治してあげたいと思いました。
側弯症の手術も決して簡単な手術では無いし、大手術になると思います。その為に、空洞症の治療をしなければならないのです。
彼女の病気は命に係わる病気ではありません。ただ、今治療をしなければ確実に少しずつ症状に蝕まれて行きます。
バルセロナキアリ研究所で手術を受け、病気の原因を取り払いたい。
減圧術手術後、弟を抱っこしてうれしそうな写真

彼女の病気は命にかかわるものではありません。命に係わるもっと重い病気の子供達がいる事もわかっています。
しかし、病気によって徐々に進行する事は明白で、現在の日本医療では原因解明には至らず、処置療法しか選択がありません。
このままでは14歳の彼女にの将来が見えません。今回の手術で全てがクリアになる訳ではありませんが、今後、彼女が普通に学生生活を過ごし、普通の女の子として生きていく為には必要な治療なのです。
彼女の治療の為に行政、健康保険組合、医療機関、NPO団体、金融関係、クラウドファウンディング、様々な機関に借入や治療が受けられる方法が無いか?答えが出ないまま、6ヶ月が経過しました。手術を受ける為の費用は、治療費18800ユーロ(約250万円)渡航前に振り込みが必要。体力的に長時間のフライトが厳しいAB席をエコノミーで考えてますが付き添い者とあわせて100万円。滞在費約10日間で医療予備費を含めて50万円の予算を組んでいます。
海外自体付き添いも初めてなので計400万円の予算で考えてます。
不確定要素
今回のプロジェクトは不確定要素が多数含まれてます。海外での治療なので、予算設定が適正化どうか?手術前の検査で手術が受かられるかどうか?
術前のMRI検査画像診断では手術可能との事ですが、術前検査で手術不適合の可能性があります。当初、クラウドファウンディングでの資金集めを計画していましたが、断られた理由のひとつが資金が集まりすぎた場合どうするのか?集まらなかった場合どうするのか?支援者に十分な説明が出来ないといった事が問題のひとつだった様です。その為、ご支援頂いた場合でも彼女が100%普通の生活を送れる様になる確約が出来ません。資金が不足した場合予定の3月、4月での手術が実行出来ない可能性もあります。また、資金が集まり過ぎた場合はどうするの?といった疑問もあるかと思います。しかし、何か行動を起こさなければ彼女の病気は進行して行くだけなのです。本来、多感な時期の中学生なので、彼女自身は自分の顔を出す事自体に抵抗を持っていました。費用面で他に手段が無い事、時間的な猶予が無く、歩けなくなったり、排泄の障害が出る可能性がある事、考えられる悪い事は全て伝えました。費用面で借入等、他の費用集めが集まった場合、途中で募金中止する可能性もあります。以上の事をご理解頂いた上でご支援をお願いしたいと考えております。
目標金額400万円
募金にあたっての3つのお約束
- 募金活動中、途中経過また、募金終了時に口座画像をHPにアップします。
- 手術を受ける為に掛かった費用の領収書画像をHPにアップします
- 手術を受けられた場合、彼女からのyoutubeでお礼動画をUPします。
募金が集まりすぎた場合、余剰金はサザンクロスの会口座でお預かりし、必要とされる個人や団体に寄付したいと考えております。詳細に関してはサザンクロスの会HPにてアップしていく予定です。